19歳から美容師を始め、その後美容室をなんと13店舗も働くお店を変えました。
最初の店舗は約2年で、次からは単発で色々な店舗に入ったり辞めたりを繰り返していました。
なぜかというと、自分がこの人の仕事を見たい!と思う人を探していたのです。
色々な技術者がいる中で、自分が仕事を見て盗むために、納得のできる人のいる店でどうしても働きたかったので、結果様々な店舗を移動することになりました。
僕は、お恥ずかしながらとっても生意気だったので、教えていただく先輩を自分で選んでいました。
今思うと、なんとも無礼で、世間知らずで、お恥ずかしい限りなのですが、当時はツンツントンがっていたのですね。。。;^_^A
僕が、今まで色々な美容師の先輩を見てきた中で、この人に教わりたいっ!!と思った方は3人いました。
その先輩方の仕事を盗むことに集中していました。
当然、アシスタント時代は雑用をやりながら営業前と終了後に練習をします。
営業終了後は、自分も他のアシスタントも先輩に怒られる時間がありました。
その時に、他のアシスタントが怒られているのをそっと盗み聞きもしていました。
叱られることの内容に何かヒントがないのかを探していました。
とても慌ただしく、毎日が過ぎていったのを思い出します。
やはり、美容師のアシスタントという職業は本当に辛かったです。
しかし、それを乗り越えられたのも、将来独立して自分のお店を持つという思いがあったからです。
よく、同期のアフロヘアの佐藤くんと将来自分たちはどんな店を出すかという話をしながら飲んでいました。
最初の店舗に勤めていた時の話です。
当時、僕は20歳、同期のアフロヘアの佐藤くんも20歳でした。
その日は二人で仕事が早く終わったので、久しぶりに飲みにでも行こうということになり、近所に飲みに行ったのです。
若かった僕たちは、その飲みの帰り道に道沿いのスナックを見つけました。
20歳の僕と佐藤くんは当然スナックなんて行ったこともありませんから、興味深々なのでした。
しかし、お店の前には看板も料金表もなく中でどんなことをするのかも想像がつかないパンドラの箱でした。
僕とアフロヘアの佐藤くんは想像力を働かせ、スナックというお店はきっとエッチな服を着た女性がお酒を注いでくれるお店なんだろうという結論に達しました。
しかし、いくらかかるか見当もつかないのでものすごく恐ろしかったのですが、勇気を出してお店に飛び込んでみることにしました。
真っ白くて重厚感のあるドアを開けて目に飛び込んできたのは、着物を着ている50代くらいの女性でした。
開けた瞬間に広い店の中に案内され、僕とアフロの佐藤くんは席に着席しました。
そして、ドキドキしながら、どんな女性が席に来るのかを待っていました。
そこに登場した女性は、やはり着物を上手に着こなす、80代くらいのおばあちゃんでした。
その女性は優しく、まるで孫に話しかけるように僕たちに問いかけてきたのです。
僕とアフロヘアの佐藤くんは目が点になり驚きを隠せませんでした。
その後は、楽しくみんなでカラオケで盛り上がりました。
もう、2度とそのお店には踏み込むことはありませんでしたが。。。
続く。